数年前より働き方の見直しがいろんなところでされていると思います
『働き方改革』
この言葉の元に、美容室でも主に生産性の向上、長時間労働の改善に取り組んでいるところも多いでしょう
今回はそんな労務問題についてのお話です。特に上に立つ人に知っておいて欲しい考え方です。
美容師にとっての労務問題
長年美容師にとっての長時間労働はグレーゾーンでした
グレーというか、限りなく黒に近い、というか、もはや黒です
一般の方から見た認識も同じではないでしょうか?
一般の方から見る美容師のイメージは
- 朝が早くて夜が遅い
- 拘束時間が長い
- 立ち仕事で体力的にもつらい
- 練習時間をたくさん取らなきゃならず、一人前になるまでに時間がかかる
こんなところでしょうか?
自分が入った10年以上前は、まさにこのイメージ通り
入社時の1日のスケジュールは↓↓
7時にお店にいき、練習
練習後に身支度をして、掃除、朝礼
10時から営業開始
空いた時間にご飯を食べ
お客様が少なくなってきたら、掃除と次の日の準備をして
19時〜20時くらいに終礼が出て終わり
その後も練習、ミーティング、材料の発注や出荷登録、予約管理など
21時を過ぎ、22時頃帰ってたかな?
もちろん早く終わるときもあれば、忙しいときはもっと遅くなるときもあります
なぜこのような働き方になるかというと
- 技術が上手でないと指名のお客様がつかない
- 美容師のとって上手くなるために自分に投資する時間というのは絶対的に必要
- それは、美容学生のときからイメージできている
ということにより成り立っていると思います
ただ、これの1番の問題は
労働時間が明確ではないこと
だと思ってます
これが美容師という業界、職人気質な仕事の特徴的な部分だと思います
美容師にはスタイリストになるためのカリキュラムがあり、そのテストも定期的にあります
練習時間は自主的に。自分のための勉強時間とは言っても、テストを受けないと入客できないし、カリキュラムをこなさないとスタイリストになれない
これのどこまでが仕事にあたり、どこまでが自己投資にあたるのか
この問題を解決するには、営業時間を明確にし、その中でクオリティの高い仕事、スピードを大切にする
それによりあいた時間で練習できる時間をつくり、テストを営業時間中に組み込む
これに取り組まないと、美容室のこの先はありません
ただ、一つだけ間違えてはいけないポイントがあると思っています
美容室における労務問題の落とし穴とは?
労務問題、時間に関する不満はどこでもあります。放っておくと、退職の原因にもなります
今全力で取り組まなきゃならない問題ですが
ここを解決したからといってやりがいには繋がらないということ
やりがいや充実感を感じるのはまた別のベクトルです
いくら不満を無くしたからといって、この場所で働きたい!ということにはなりません
大事なのは、美容師として成長させること、やりがいを作ること
まずは、スタッフがここでめちゃくちゃ働きたいというマインドを育てる
その後、そのスタッフがやりやすいように、トップが環境を整える
これが、労務問題の正しい取り組み方だと思っています
上に言われたからと言って、時間の縛りやルールばかり作ってしまって、何が正しいかというところで話してしまうとせっかくのやる気に満ち溢れたスタッフが、自分の場所はここではないと感じてしまうかもしれません
何に対して取り組むにも、まずはトップが意味をきちんと理解すること
そして、全てはみんながHAPPYになるためであること
そのためには、ひとりひとりのやりがいを見つけて導くのがトップのすべきことだと思います
今よりももっと良い環境を目指して
読んでくださってありがとうございます